躁うつ病のそううつすけさんのこと

双極性感情障害(双極性障害・躁鬱病)の夫についてや、いろいろなこと。夫の名前は仮に「そううつすけ」とします。

下半身トランクス1枚で帰ってきた夫(2)

iPhoneだけではなく、お財布も、家の鍵も、会社のデスクの鍵もない。
 
そううつすけさん曰く 、
iPhoneはズボンのポケットに入れてた」
「でもお店に忘れてきたのかも…」
とのこと。
そううつすけさんはこの時点でまだベッドから起き上がれてない。
ときたま「死にたい…」と言っては、ただただ寝ている。泥酔して何か失敗して帰ってきた翌日は、いつもこんな感じだ。
 
勝手にそううつすけのMacにログインし、Find iPhoneを起動させてみると、iPhoneはコンビニの裏あたりにあるとの表示が出た。
コンビニとは、もちろん、昨夜トイレを借りたコンビニであることも確かな模様。
 
iPhoneはゴミ置き場だと、確信した私は、急がないとゴミとして回収されてゴミ処理場に行ってしまうかもと、慌てて、
 
死にたい…
とだけ繰り返すそううつすけを引きずるように家を出る。
 
コンビニの店員さんに、さすがに私の口から
「昨日、個室内にうんこまみれのズボンを脱ぎ捨てた者ですけど、あのズボン、どうなりました?」とは尋ねたくないので、そううつすけさんを焚き付けて、尋ねさせる。
そううつすけさんは
「昨日、トイレを借りたんですが、ズボンを置いてきて… 携帯ってありました?」とかなんとか聞いていた。
 
レジ担当のかたは、昨晩担当の店員さんを呼び出してくれた。
 
判明したのは、ズボン等一式はゴミ袋に入れてゴミ置き場に捨てたとの事実だった。
私は大変申し訳なかったです、と謝るも、そううつすけはまだ何かぼうっとしている。親切にゴミ置き場まで案内してくださり、目ぼしいゴミ袋を開封すると、
ズボンが発見され、
そして
ポケットにはすべてが入っていた。
iPhoneも、お財布も、家の鍵も、会社のデスクの鍵も。
 
持参していたビニール袋にそれらを入れ、そううつすけに持たせる。
(犬のうんこが入ったビニールをを犬の首輪につけて持たせる飼い主気分だ、と私は思った。)
 
ズボンと靴と靴下は、見捨ててゆくことにした。
店員さんにお礼を言って、コンビニを後にする。
うんこまみれのズボンを片付けてもらってるし、店員さんには菓子折りとかお礼を渡さなくてはならないレベルだと思うが、そううつすけは未だに何もしていない。
したことと言えば、そのコンビニを利用するのをやめた、というくらいのことだ。
恥ずかしすぎて。